映画
喜びも悲しみも幾年月 の舞台にもなった、福島県いわき市の海岸に建つ
塩屋崎灯台へ足を運んだ。灯台が醸し出す寂しげな風情と、この映画の題名が合い重なって、崖の天辺にそびえる灯台の上で、どこまでも続く海岸線を眺めながら人の幾年月についてぼんやりと考えていた。
昭和32年に製作された『喜びも悲しみも幾年月』は、実在の灯台守の妻・田中キヨさんの手記に基づいて作られたものだそう。灯台守の夫婦は、人生の長い期間を共にしながら、北海道から九州まで各地の灯台を転々とする。その間、家族が味わった様々な出来事が淡々と描かれている作品。
映画の中のセリフ・・・
妻:世間の人たちだって、あたしたちのこと忘れてるわよ。
沖を通る船だって、あたしたちの苦労、知っててくれるのかしら。
夫:誰も知っててくれなくったって、いいじゃないか。
俺の苦労はお前が知ってる。お前の苦労は俺が知ってるよ。
世界にたった一人でも、いつも自分を否定せず、理解しようと、言葉をかけてくれる人がいるって、何て強いのだろう。
今の時代と違って、燈台守はそれこそ気の遠くなるような孤独と戦いながら、時には誰にも気付いてもらえなくたって、毎日毎日火を灯し続けてきたのだと思う。
だけど、同じように孤独と戦う海の上の人達が、闇の中でその灯火を見つけ、どれだけの勇気を与えられただろうか。。
そして救われただろうか。
どんなに孤独でも、自分では気付かなくても、結局人は持ちつ持たれつなのだと思う。
そして様々な人に助けられ、生かし生かされているのだと思う。
だけど人は、一番の理解者を見つけることが、きっと幸せへの近道なのだろう。
福島シリーズはこれで終わります。
今年も楽しい旅になりました。みんなありがとう^^
☆人気blogランキングへ☆